記事の冒頭から「さようなら」の挨拶は少し不自然ですが…今回は「別れ際のあいさつ」についてです。
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日本語の「さようなら」
別れ際の挨拶で、日常会話で「さようなら」を使うことはほとんどないと思いますが、
「さようなら」の意味は「それなら」「それでは」
という、区切りを示す言葉になります。
時代劇の中では、相手に対して同意を示す相づちとして「さよう」という言葉を聞いたことがありますね。
「さようなら」を漢字で書くと、
左様なら
となりますが、漢字で書く機会はまずないのではないでしょうか。
「さよなら」は、この「さようなら」が変化したものです。
「さいなら」は関西の方言で、さらに砕けた感じですが、夏目漱石の「吾輩は猫である」(1905年~1906年)に見られます。
現代では、ほとんど死語扱いされている「さようなら」ですが、
一般的には「じゃあね」「またね」「バイバイ」
仕事などでは「失礼します」
を使う場面が多いと思います。
この中で「バイバイ」は英語が語源というのは多くの方がご存じだと思います。
中国語でも「バイバイ」は"拜拜" [bài bài](または[bái bái])の当て字で使われます。漢字をみると仰々しい感じがしますが、印象とは逆に砕けた口語です。
英語で「バイバイ」のスペルは"bye-bye" - 語源は?
英語のスペルでは
bye-bye
となりますが、"bye"と1回だけの方が多く使われるようです。(もちろん人によりますが…)
本来は
goodbye
("good bye"や"good-by"とも)であったものが短縮されたものです。
さらに遡ること14世紀終わり頃の挨拶"God be with ye"(現代の英語で"God be with you")で、「神様が共におられますように」が起源とのことです。
15世紀後半には"good-day"や"good evening"の挨拶の影響を受けて、"God be with ye"が徐々に"godbwye"に変化し、最終的に"goodbye"になったと考えられています。
このことから、
goodbye, good bye, good-by - 正しいスペルは?
という疑問については、
現代の辞書に記載されているのは"goodbye"ですが、いろいろな変化を経ているのでいずれも間違いではない
というのが答えになります。
現代では"God be with you"という意味はなくなっていると考えてよいと思います。
その他の"bye"の使い方で、
また会いたい、話したいけど、「とりあえず」の意味をこめて、
Bye for now
という表現もあります。
英語で「またね」は"See you" - でも、ちょっとご注意を!
ほとんどの英会話教室で、
See you!
という挨拶が使われています。これが日本語の「またね。」と同じ意味で受け入れやすい感じがするのですが、これはアメリカ英語で、イギリスでは不完全な表現となります。
イギリスでは"See you tomorrow."とか"See you Sunday."のように続けるのが一般的で、"See you."だけで終わってしまうと中途半端な感じになってしまいます。
もし次に会う機会が具体的でない場合、期待をこめて"See you soon."と言ったり、逆になかなか会えないと思う場合は"See you again."という言い方もできます。
"See you"が常に正解でないことは、覚えておいて損はありません。
中国語の「バイバイ」は”拜拜”
冒頭にも触れましたが、"拜拜"の漢字をみると仰々しい感じがしますが、印象とは逆に砕けた口語になります。
友人同士であれば良いのですが、そうでない場合は避けた方が無難な表現です。
中国語で正式な「さようなら」は”再見”
中国語の"再見"(中国の簡体字では"再见" [zài jiàn])は、ある程度知られている表現です。
「さようなら」というよりも、文字どおり「また会いましょう」という意味になり、これでも問題はないのですが、イギリスでの"See you"と同じような感じで、次に会う機会を含める方が一般的です。
例えば、
明天见
[míng tiān jiàn]
また明日
下周见
[xià zhōu jiàn]
また来週
と言った表現になります。
少し違った表現を取り入れることで、会話がより生き生きとしてくると思いますので、参考になると嬉しいです。
今回もお読みくださり、ありがとうございました。
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