日本語の文書を中国語風にデザインする
普段は中国語関連の記事が多いこのブログですが、この記事は日本語の文章を中国語風にデザインする視点で書いていきます。
広告や資料・看板などを中国風にしたい時、中国の物産・中華料理のメニューなどのデザインにも役立つと思います。
このページは、こんなキーワードで検索されている方向けです。
- 中国っぽい フォント
- 台湾っぽいフォント
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本物の中国語フォントをお探しの方は、下記のページにどうぞ。
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中国語の特徴を端的にとらえると…
はじめに少し「中国語っぽさ」とは何かを考えてみたいと思います。
文章での「中国語っぽさ」とは?
中国語は漢字のみで表記されますので、日本語の単語でも「ひらがな」や「カタカナ」を使わないことで、十分に中国語っぽくなりますし、中国語と同じということも少なくありません。
フォントだけでなく、単語選びは「中国語っぽく」するための重要な要素になると思います。
Google翻訳などの自動翻訳サイトで、あえて日本語の単語を中国語に翻訳してみて、その候補の中から日本語でも通用する単語に置き換えてみるのもひとつの面白い方法です。
※ 後述する「台湾の繁体字」がお勧めです。
※ 翻訳結果は意味不明な場合も多いです。
また、日本語の「~の~」「~な~」に対応する中国語で、"的" [da](主に「ダ」と発音)がよく使われます。
日本語の「の」などの代わりに"的"を使うことで、格段に中国語っぽくなります。(同時に怪しさも向上かも…)
また、漢字といっても日本と中国、また台湾などで完全に同じではなく、一部に違いがあります。
実は、中国では日本の品質に対する信頼も大きく、"的"を日本語の「の」に置き換えたり、たまにひらがなを使って、逆に「日本っぽさ」を出している広告をよく見かけます。
正直、日本人から見ると怪しさいっぱいですが、中国にとっては新鮮に感じられる表現のようです。
中国語圏で使われる漢字 - 簡体字と繁体字
中国語で用いられる漢字は、次の2種類があります。
簡体字(かんたいじ): 中華人民共和国が中心
繁体字(はんたいじ): 台湾・香港・マカオを中心とした国・地域
詳細は省きますが、繁体字は昔から使われている漢字で、一部は日本の旧字体と同じです。
画数が多いことから、中国政府が1950年代にこれを簡略化・統一化し、標準的な漢字と制定されました。
使用頻度の高い漢字は、10画以内におさめられているのが特徴です。
繁体字と共通の漢字も多く残されています。
日本の漢字は、旧字体から簡略化されていますが、「繁体字」と「簡体字」の中間くらいの感覚になりますが、ほとんどの場合はどれも同じ漢字として認識できます。
こちらの漢字変換ツールで比較できます。
近年は中国からの輸入品の中で、電化製品などの取説が日本語版の場合も多くなっていますが、「何か違和感がある」場合は、日本語の翻訳の質だけでなく、「漢字が簡体字や繁体字のままだった」という場合もあります。
それでも、ちゃんと読めるのが漢字の面白いところです。
あえて旧字体を使うことで、「繁体字」のような台湾っぽさを出すことができるかもしれません。
中国っぽい日本語フォント
中国語のフォントにも、数多くのかわいい・かっこいいフォントが存在するのですが、「中国っぽさ」「中華風」に求めるのは、「書の国」とも呼ばれるだけあって「格式の高さ」がポイントではないかと勝手に推測しています。
当たり前のことですが、日本語フォントであれば、ひらがなやカタカナなどの日本語とのバランスがとりやすいので、とても使いやすいです。
そのようなわけで、格式の高さを出しやすい、隷書体・行書体などの毛筆フォントや旧字体にもぴったりの美しい・かっこいいフリーフォントをあげてみました。
収録されている文字の範囲・商用利用可能な範囲はフォントによって異なりますので、それぞれの利用規約をご確認ください。
使用しているパソコンに近い形のフォントが入っているか、確認してみるのも良い方法です。
ダウンロード後にインストールする時には、こちらの記事も参考にしてください。
もし「中国っぽさが足らない!」「何か物足りない!」「求めている中華風とは違う!」という場合は、本物の中国語フォントを使う、という奥の手もありますので、日本語フォントの例の後にご紹介します。
青柳隷書しも
衡山毛筆フォント草書
青柳疎石フォント
青柳衡山フォントT
衡山毛筆フォント
Reggae One (レゲエ・ワン)
玉ねぎ楷書「激」無料版
大正略字フォント
g_達筆(笑)フォント (無料版・有料版あり)
(居酒屋風)しょかきうたげ フォント (無料版・有料版あり)
本物の中国語フォントでひとつ上の「中国語っぽさ」を演出
先ほど簡体字と繁体字のお話をしましたが、これらの字体を使うことで格段に上の「中国語っぽさ」を演出できます。
日本語としての「読みやすさ」も意識するなら、繁体字フォントをお勧めします。
このページでお勧めとしてご紹介するのは、「黄令東斉伋復刻体(QIJIC)」というフォントで、個人・商用問わずに無料で利用できます。また、ダウンロードに登録も不要です。
このサイトでは、その他にもいろいろな中国語フォントをダウンロードできますので、ぜひお気に入りのフォントを見つけていてください。珍しいですが、中にはひらがなやカタカナまで対応しているフォントもあります。
ダウンロードと利用方法はこちらの記事を参照してください。
黄令東斉伋復刻体(QIJIC)
[huáng lìng dōng qí jí fù kè tǐ]
正直、中国のサイトと聞くだけで「危ないのではないか」という意見もあると思います。
中国ではウェブサイトは登録制になっていて、このサイトも正式に認可されているので安心して利用してください。
ただ、どんなウェブサイトにおいても、ダウンロードしたファイルの安全確認は必須です!
ウェブサイトの安全性の問題に国境はありません。日本語のサイトでも同じです。
基本的な使い方は簡単 - フォントを指定するだけ
フォントさえインストールできれば、使い方は簡単です。
基本的には日本語で漢字を入力して、普通にフォントを変える方法で中国語フォントを指定するだけです。
これだけで、ほとんどの場合は中国語フォントの文字に変わります。
使いたい漢字がフォントに無い場合
使いたい日本の漢字が中国語フォントに存在していなくて、表示できない場合があります。
これは、次の2つが大きな理由です。
- 日本でしか使われていない漢字で、中国語にはない漢字 (日本の国字 または 特に簡体字では別の漢字に置き換えられている漢字)
- 中国の漢字としては存在はしているものの、使用頻度が低いため、フォントには収録されていない
よくある例をあげると
- 「働」は日本でつくられた国字のため、中国などの他の国にはない。代用する場合は"動"("动")になる。
- 「麺」は中国の簡体字では"面"と表記して、他の文字と統一している。
このようなときは、日本の漢字を中国語で使用される漢字に変換して使うことができます。
日本語の文字とは異なりますが、読めないわけではないので、「中国語っぽさ」がぐっと上がります。
変換の方法は、下記のようなオンラインツールを使えば簡単です。
関連記事も参考にしていただいて、求める以上の「中国っぽさ」が出せることを願っています。
今回もお読みくださり、ありがとうございました。
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