英語も中国語も通常は「私たち」
会社などの組織であってもメールや発表文書などでは、英語も中国語も「私たち」("we"や"我们")という表現を使います。
これは自然な表現ですが、少し幅を広げてみてみましょう。
気になる内容にすぐに移動
「弊社」といったへり下り表現
へり下り表現はないので”we”を普通に使う
はじめに、「弊社」のようなへり下り表現(謙譲語)についてですが、このような表現は英語や中国語にはないと考えるのが自然で、辞書などで見つけたとしても、むしろ使わない方が無難です。
へりくだった表現よりも、丁寧な文章にすることでこのような表現が可能になります。
が、これを意識し過ぎると硬い文章になってしまいますので、日本語らしい表現は忘れた方がよいかもしれません。
一例ですが、英語では"○○ would like ~"のような、中国語では"您" [nín]を用いた表現などが、丁寧な表現にあたります。
会社や部門など、組織としての見解などを明示するために「当社」「当部門」のような表現を使いたい場合があります。
「当社」「当部門」の表現
単純に”our ○○”を使う
「当社」でも「弊社」でも、難しく考える必要はなく、単純に
our company = 当社・弊社
という表現になります。
同様に
our department = 当部門・当学部
our team = 当社チーム
といった表現は一般的です。
中国語では”的”はなくてよい
上記は英語での例でしたが、中国語の場合も同様に"我们"を使います。
我们公司 [wǒ mén gōng sī] = 当社・弊社
中国語の場合、ここで気をつけることがあります。
日本語の場合、勤務先を「私の会社」というのは一般的です。
中国語の場合、"我公司"とすると、自身が社長やオーナーとみなされます。
また、"我们"と"公司"の間に"的"を入れても問題ありませんが、前後の文章の兼ね合いで"的"が多くなり過ぎてしまうことや、"我们公司"というひとつのつながりを弱めることになりかねないので、通常は"的"を入れる必要はありません。
英語の時と同様に
我们部门 [wǒ mén bù mén] = 当部門
我们学部 [wǒ mén xué bù] = 当学部
我们学科 [wǒ mén xué kē] = 当学科
我们组 [wǒ mén zǔ] = 当社チーム
といった表現が可能です。
組織の名前を使う
会社などの案内文書では、社名を最初に記載した上で、「弊社では~」と続ける場合があります。
英語でも中国語でもそのまま組織の名前を前面に出すことは一般的で、最初だけ組織の名前を使って、その後は「私たち」を使うことも一般的です。
例えば、"ABC Co., Ltd."という社名であれば…
英語では次のようになります。
ABC is pleased to offer you a very useful opportunity. We will publish the details of this event next week.
日本語にすると、
ABCは、お客様にたいへん有益な機会をご提供できることを嬉しく思います。弊社は来週、このイベントの詳細を発表いたします。
という感じになります。
通常は社名だけで、"Co., Ltd."のような組織体系を表す部分まで入れる必要はありませんが、入れても問題ありません。
中国語であれば、このような表現になります。
ABC很高兴可以提供给您非常有用的机会,我们下周将发表这一活动的细节。
このような表現は、正式な発表にも用いることができます。
英語であれば”as”を使って立場を表現できる
英語では、"as"を用いることもできます。
例えば、
We as company suggest you to this option.
のように表現することで、「会社としての立場」の強調になります。
今回もお読みくださり、ありがとうございました。
役に立った・気に入ったらSNSやブログで共有していただけると嬉しいです!