中国語で「味」「におい」を区別するには?
食べ物の味と香りは、切っても切れない関係ですね。
いくら味がいいものでも、変なにおいと感じてしまったら、食欲は減退して食べる気にはなれません。
逆に、快い香りと思わなくても、味がよければ思わず食べ進めてしまうこともあるかもしれません。
例えば納豆やドリアン、ブルーチーズは、一般的には「いい香り」の部類に入らないとしても、その味と一緒になって、むしろクセになるようないい香りとなっていくこともあります。
確かに「味」と「香り」は一体ではあるのですが、上の説明を中国語で表現しようと思うと、ちょっと面倒になってしまいます。
日本語では完全に「味」と「香り」を分けることができるのですが、中国語はこの点 簡単ではありません。
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中国語で「おいしい」「すごくおいしい」「うまい」は?
はじめに、中国語で一般的に「美味しい」の意味で使われる言葉は
好吃 [hào chī] [ハオチー]
といいますが、これは「食べる物」限定で、
「飲み物」がおいしい場合は
好喝 [hǎo hē] [ハオハァ]
となります。
「食べる」("吃")と「飲む」("喝")の動詞を厳密に分けています。
中国語の「おいしい」は「ハオツー」ではないの?
上記の説明を読んで、
中国語の「おいしい」は「ハオチー」ではなく「ハオツー」ではないの?
という疑問を持った方もみえるかもしれません。
この「ハオツー」の発音は、中国南方や台湾・マレーシア・シンガポールなどの発音となります。
南方の発音にありがちな特徴のひとつとして、
好吃 [hào chī]のような[h]の発音が抜ける
ことがあります。
このことから、中国語の発音記号であるピンインは変わりませんが、口語の発音として「ハオツー」という結果になります。
※ 筆者の友人の中国系3世のマレーシア人は、「ハオチー」はむしろ間違いだと思っています…
「すごくおいしい」のように程度をつける場合
「すごくおいしい」という場合は、それぞれに「程度補語」をつけて
很好吃/喝 [hěn -] [ヘン -]
= おいしい・すごくおいしい
挺好吃/喝 [tǐng -] [ティン -]
= すごくおいしい
非常好吃/喝 [fēi cháng -] [フェイチャン -]
= とってもおいしい
若者言葉では
超级好吃/喝 [chāo jí -] [チャオジー -]
= 超美味しい・超うまい
のような表現もあります。
それぞれの語尾に"啊" [a]をつけて、「~ね」「~よ」のような呼びかけ表現にすることもできます。
では、中国語で「いい味」といった表現は
味道很好 [wèi dào hěn hǎo] [ウェイダオヘンハオ]
と表現できます。
同様に
味道挺好
味道非常好
のように表現できます。
また、「この味は申し分ない」「この味は素晴らしい」という場合は
味道不错 [- bù cuò] [- ブーツォ]
という表現もよくあります。
ただ、冒頭の例のように「味はいいけど、においはちょっと…」という場合は、中国語の意味をしっかり理解しないとちょっと複雑になります。
普段は上記の表現で問題ないのですが、次のページで もう少し詳しく見ていきましょう。