その他の味に関する表現 - 風味・食感・味の好み

中国語には、味に関する表現はたくさんありますが、ここでは広い意味で使われる言葉をご紹介します。
风味 [fēng wèi] [フェンウェイ]
これは日本語の「風味」と漢字も同じで、意味も同様です。
「味」や「香り」だけではなく、「彩り」や「趣き」といった雰囲気まで含んだ言葉です。
食べ物以外でも、主に「趣き」という意味に使われます。
滋味 [zī wèi] [ズーウェイ]
「味わい」の意味で、稀に日本語でも「滋味(じみ)」と表現されることもあります。
中国語も同様ですが、食べ物の味だけでなく、心理的な意味で、否定的な感覚を指す場合もある言葉です。
例: 心里不是滋味 [xīn lǐ bù shì zī wèi]
口感 [kǒu gǎn] [コウガン]
日本語と漢字は異なりますが、日本語の「食感」と同様の言葉です。
「味覚」とは別の、口の中で感じる食べ物の感覚ですね。
软 [ruǎn]、硬 [yìng]、弹 [dàn]、粘 [zhān]、脆 [cuì]
= 柔らかい、硬い、弾力がある、粘り気がある、さくさく感がある
などのように表現されます。
最近では、グミのような独特の弾力は"QQ"と中国語で表されます。(漢字はありません。)
"口感"は名詞として使用しますので、例えば
这种蛋糕的口感很好 [zhè zhǒng dàn gāo de kǒu gǎn hěn hǎo]
この種類のケーキの食感は、とても良い
というように使います。
口味 [kǒu wèi] [コウウェイ]
この単語は、日本語には直接の表現がないと思います。
それぞれの人の「味の好み」を指す言葉です。
具体的な表現としては、
口重 [kǒu zhòng]
口轻 [kǒu qīng]
となりますが、
日本語でいう「口が重い人」(口数が少ない人)や「口が軽い人」(おしゃべりな人)の意味ではありません。
"口重"は、塩辛さのような「味付けの濃いものを好む人」の意味で、"口轻"はその逆であっさりとした「淡白な味を好む人」のような意味になります。
日本人でいえば、"口重"は名古屋人で、"口轻"は京都人といったところでしょうか。
中国では、大雑把ですが"口重"は東北人や湖南人で、"口轻"は上海人や広東人が例にあげられます。
今回もお読みくださり、ありがとうございました。
役に立った・気に入ったらツイートや共有していただけると嬉しいです!