「ネズミが書斎に入り込む」 - その心は?
中国語では、"老鼠进书房"の後の言葉は
咬文嚼字
[yǎo wén jiáo zì]
と続き、全体では
老鼠进书房,咬文嚼字
となります。
中国語の"咬"も"嚼"も日本語と同じで、それぞれ「咬む」と「咀嚼(そしゃく)」を意味します。
"咬文嚼字"は中国語の"成语" [chéng yǔ](日本の漢字で「成語(せいご)」)で、故事が由来です。
含宫泛徵;咬文嚼字;谁敢嗑牙儿。
元·乔吉《小桃红·赠刘牙儿》曲
"咬文嚼字"の本来の意味は「よく吟味する」ということで、漢字から想像がつきやすい表現です。
ただ… 現代においては、意味が転じた表現でもあります。
この言葉の持つ別の意味とは、
文面に文句をつける
精神の本質を理解していない
という意味もあり、
字面だけを追って、意図を理解しないままケチをつける
というのが「その心」となります。
"咬文嚼字"だけだと決して悪い意味とは限らないのですが、湾曲表現の歇後語となると、こちらの方が本心でしょうね。
今回もお読みくださり、ありがとうございました。
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