中国語の日常会話には、"○○死了"(スーラ)という表現がよく使われます。
漢字のとおり"死了"だけでは「死んだ」という意味になるのですが、"○○死了"というと日本語でも「○○し過ぎて死にそう」と同じような表現になります。
中国語ではさまざまな場面で使われるので、命がいくつあっても足らなさそうですが、「○○過ぎ!」という感じで結構軽く使われる表現です。
言うまでもないことですが、決して命を軽く見ているわけではありません。むしろ健康や人を特に大切にする文化背景があってのお話です。
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“死了”の発音
"死了"の発音は、カタカナでは[スーラ]と書くしかないのですが、"死"は第三声ですので、自分の中での低い音を出してから一気に高く上げるものになります。
この"死了"の発音をよく使われる表現とあわせて聞いてみましょう。
"死"と"了"の間に"我"が入ることもよくあります。
- 笑死我了 [xiào sǐ wǒ le]
- 高兴死了 [gāo xìng sǐ le]
- 可爱死了 [kě ài sǐ le]
- 吓死我了 [xià sǐ wǒ le]
- 烦死了 [fán sǐ le]
- 累死了 [lèi sǐ le]
- 饿死了 [è sǐ le]
“○○死了”を使った表現の意味
それでは、先ほどの例の意味から順番に見ていきましょう。
- 笑死我了 = 笑い過ぎて死にそう
- 高兴死了 = 嬉し過ぎ
- 可爱死了 = 可愛い過ぎ
- 吓死我了 = びっくりして死にそう
- 烦死了 = 本当にうんざりだ
- 累死了 = 疲れ過ぎ
- 饿死了 = お腹が減り過ぎ
使う場面にもよりますが、例えば"累死了"は「過労死した」、"饿死了"は「餓死した」のように本来の「死」意味とかぶる場合も出てきますので、ちょっと注意が必要です。
ネット用語では、"笑死我了"は"xswl"としてよく出てきますし、"吓死我了"は"吓死宝宝了" [xià sǐ bǎo bǎo le]という派生表現が流行したこともありました。また、サブカル方面では"磕死我了" [kē sǐ wǒ le]という表現もあります。
“○○死了”の使い方
"○○死了"の表現では、"○○"には動詞や形容詞を入れることができるので、この中に入る言葉はかなり幅広くなります。
動詞では(1) 行動を表す動詞 (2) 心情を表す動詞 があります。
形容詞も含めていろいろな表現ができますので、ここではいくつかだけ例をあげていきます。
動詞
(1) 行動を表す動詞
- 笑 [xiào]: 笑う
- 吓 [xià]: 驚く
- 冻 [dòng]: 凍える
- 饿 [è]: 飢える
(2) 心情を表す動詞
- 爱 [ài]: 愛する
- 气 [qì]: 怒る
形容詞
- 高兴 [gāo xìng]: 嬉しい
- 可爱 [kě ài]: 可愛い
- 爽 [shuǎng]: さわやか
- 烦 [fán]: 煩わしい
- 累 [lèi]: 疲れた
- 难 [nán]: 難しい
- 困 [kùn]: 眠い
今回もお読みくださり、ありがとうございました。
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