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「麻薬」は中国の簡体字で書くと”麻药”
「麻薬」という漢字を中国の簡体字で書くと
麻药
[má yào]
になります。
ちなみに、「注射する」の動詞は"打" [dǎ]を使います。
日本語でも「注射を打つ」という言い方をするので同じですね。
例えば
打麻药
[dǎ má yào]
という表現になります。
なんだか本当にヤバそうになってきたので、早速 解説していきましょう。
“麻药”の解説
中国語で"麻药"という場合、実は
麻酔(ますい)
を意味します。
医療用語ではありますが、専門用語としては
麻醉 [má zuì]
麻醉剂 [má zuì jì]
のように、日本語と同様に"麻醉"の字を使い、"药"ではなく"剂"を使う方が一般的です。
一方、"麻药"は医療関係者ではない、一般の会話で用いられる言葉です。
日本語でも「麻薬」という言葉は、いわゆる「ドラッグ」のような悪いものだけではなく、医療用として使われるものでもありますが、一般の人のイメージとは少し異なりますね。
そういえば、アメリカ英語(米語)でも"drug"は一般的には医薬品を指しますので、コンビニのような薬局は"drugstore"といいます。
ちなみに、英語で「薬」は"medicine"で、薬専門の純粋な薬局は"pharmacy"といいます。
そのようなわけで、
中国語で"打麻药"は
「麻酔を打つ」
という一般的な表現となります。
中国語で"麻" [má]は「しびれる」ことを意味します。
例えば、「手のしびれ」は"麻手" [má shǒu]と表現できます。
このしびれた感覚を治す薬という意味で、"麻药"は適切な表現になります。
病気の話からは離れますが、四川料理などの味で有名な「しびれる辛さ」は「マーラー」、中国語では"麻辣" [má là]と言われますね。
中国語で「注射を打つ」の表現
中国語で「注射を打つ」という場合は、
打针
[dǎ zhēn]
といいます。
中国の漢字の"针"は、日本の漢字の「針」ですので、意味は分かりやすいと思います。
それでは「ワクチン」の場合はどうでしょうか?
中国語で「ワクチンを打つ」の表現
中国語で「ワクチン」は
疫苗
[yì miáo]
といいます。
ワクチンの仕組みから考えると、「疫病」の「苗」という表現は、言い得て妙!ですね。
同じ病気に2回かからない、という現象を人工的に作り出そうという発想で誕生したのがワクチンです。ウイルスや細菌を何らかの方法で弱毒化、もしく無毒化したものを投与(接種)する
山中伸弥先生
このことから、中国語で「ワクチンを打つ」という場合は、
打疫苗
[dǎ yì miáo]
となります。
中国語で「麻薬」はなんという?
最後に、一般的な日本語の「麻薬」いわゆる「ドラッグ」を指す言葉は、
毒品
[dú pǐn]
になります。
漢字のとおり、実際には「麻薬」だけに限られた言葉ではないのですが、健康に悪いイメージがはっきり分かる表現ですね。
そのようなわけで、中国語で"打麻药"といわれても、「麻酔を打つ」という意味なので、日本の漢字の「麻薬を打つ」とは意味が違いますので、安心してください。
今回もお読みくださり、ありがとうございました。
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