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中国語: 中国人はチャイナドレスは着ない!?

中国語: 中国人はチャイナドレスは着ない!? 本物とコスプレ用 歴史について
中国人はチャイナドレスは着ない!? 本物とコスプレ用 歴史について

中国のイメージと言えばチャイナドレス!というくらい有名ですが、実は一般の中国人はチャイナドレスをあまり着ることはありません。

今回は「チャイナドレスとは?」という疑問について、詳しく解説していきます。

チャイナドレスの正式名称は”旗袍” (チーパオ)

チャイナドレス”旗袍” (チーパオ)の起源

"旗袍" [qí páo]の起源は、清時代の後、1912年に成立した共和国としての中華民国が樹立された時代、1920年代に一般的な女性の服装として広まり、国家の礼服のひとつにもなりました。

中には、起源は秦時代または漢時代にまで遡る、という学者もいますが、一般的に"旗袍"は中華民国時代の服、"民国时代" [mín guó shí dài]("民国" [mín guó])の服装と認識されています。

初期のチャイナドレス(立体裁断)
初期のチャイナドレス(立体裁断)
初期のチャイナドレス(立体裁断)
初期のチャイナドレス(立体裁断)
初期のチャイナドレス(立体裁断)


チャイナドレス”旗袍” (チーパオ)にスリットがある理由

チャイナドレスのスリットの理由は、実用性に由来するといわれています。
チャイナドレスの起源については諸説あるものの、突如生まれたものではなく、"旗袍"の名前のとおり"旗人"の着用した衣服(ガウン)の流れを汲んでいると理解するのは自然なことです。

"旗人"とは、満州人を中心にした清朝の八旗制に属した武人で、当時は男女問わず馬に乗ったことからスリットが必要でした。

ある説では、この時期の"旗袍"は、男性のものであったが女性にも着用されるようになった、ともいわれていますが、この当時の"旗袍"については十分な資料は残っていないようです。


チャイナドレス”旗袍” (チーパオ)の歴史

1920年代から"旗袍"は深く浸透し、当時の流行が取り入れられた"倒大袖" [dǎo dà xiù]という袖広の形となりました。
女学生の服のひとつとして、この"倒大袖"がありました。現代で知られるチャイナドレスとは、ずいぶん形は異なりますが、その時代にあわせて変化した"旗袍"として認識されています。

中国丝绸博物馆(シルク博物館)収蔵 "倒大袖"(百度百科より)
中国丝绸博物馆(シルク博物館)収蔵 "倒大袖"(百度百科より)


1930年代末には、西洋の文化を取り入れた"改良旗袍" [gǎi liáng qí páo]が出現し、立体裁断が取り入れられて現代でみられる"旗袍"と同じような形となりました。1940年代にかけてが"旗袍"の黄金期です。

しかし、50年代からは中国大陸では徐々に冷遇されていくことになります。

特に、60年代の文化大革命の頃になると「封建制の遺物」とか「ブルジョア感情」といった批判の的のひとつになってしまい、中国大陸では完全にすたれてしまいました。

しかし、80年代に入ってからは伝統文化として見直され、映画やテレビ・公演などで復活し、世界に広まりました。
1984年には、中国国務院の女性外交官の礼服に指定されます。

その後、1990年代にはオリンピックや国際会議・博覧会など、多くの行事で礼服として採用されていきます。

2000年代においても同様に、たとえば2014年11月に北京で開催された第22回アジア太平洋経済協力会議では、参加国の首脳夫人の服装として採択されています。

さまざまな時代のチャイナドレスのファッションショー(名古屋中国春節祭)
さまざまな時代のチャイナドレスのファッションショー(名古屋中国春節祭) - クリックで拡大


礼服としてのチャイナドレス

ただ「伝統的な礼服」ということで一般的には広まりを見せることはあまりなく、町中においてはホテルやレストランなどの女性従業員が着用するなど、限定的な普及にとどまっていました。

現在もパーティーや婚礼の場のなど、礼服としてチャイナドレスを着ることもありますが、次のような理由から年々減ってきていました。
※中国では結婚式の場でも、招かれる人の服装は結構自由です。


チャイナドレスが着用されなくなった主な理由

チャイナドレス "旗袍" が日常生活で着用されなくなった背景には、このような理由があるとされています。

  • 体形が気になる
  • 現代の生活では不便さがある
  • 礼服としての意識から場所を選ぶ
  • 漢服など他の多くの伝統衣装に比べてデザインが限られる

最近はチャイナドレスに再注目!?

最近は「民族復興」の意識とともに、ファッションのひとつとして一般の人々にも再注目されるようになってきているようです。

それでも、普段着として着用する人は限られていて、全体でいえば まだごく一部です。
これからの動向に注目したいところです。

チャイナドレスの例(百度検索)
チャイナドレスの例(百度検索)- クリックで拡大

中国の検索サイト "百度"で"旗袍"の画像検索結果をもっと見る


中国の伝統衣装

漢民族としての伝統衣装は”汉服” (漢服)

中国には多くの民族のいますが、90%以上は漢民族です。
漢民族としての伝統衣装は"汉服" [hàn fú] (漢服)として認識されています。

絶対数でいえば漢服の文化が多数を占めるため、漢服がもっとも有名な中国の伝統服とも言えるのですが、日本では中国の歴史に興味のある人以外には、あまり知られていないようです。

中国の伝統服 女性用の漢服(百度百科より)
中国の伝統服 女性用の漢服(百度百科より)
中国の伝統服 男性用の漢服(百度百科より)
中国の伝統服 男性用の漢服(百度百科より)


女性には唐時代の”唐装”も人気!?

また、他の伝統衣装として唐時代の"唐装" [táng zhuāng]を好む女性もいます。

中国(唐時代)の伝統服 女性用の唐装(百度百科より)
中国(唐時代)の伝統服 女性用の唐装(百度百科より)

中国は歴史も長く、多民族なので、この他にもさまざまな伝統衣装があるのです。

漢風唐韻 Facebook

中国の伝統衣装に興味がある方へ、「伝統的な中華文化、服飾、芸術をより多くの日本の方に知ってもらいたい」という日本を中心に活動する漢服団体「漢風唐韻」 "汉风唐韵" [hàn fēng táng yùn]のFacebookをご紹介します。

漢風唐韻 Facebook
漢風唐韻 Facebook

「漢風唐韻」 Facebookへのリンク


次のページは、チャイナドレスの本物とコスプレ用についてです。

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