施設で見かける「大人」と「小人」 - 中国人から見たら違和感がハンパない!?
日本語と中国語は同じように漢字を使うので、そのまま意味が通じる場合が多いのですが、例外は珍しくありません。
今回は、中国人の観点から、日本の施設の年齢区分「大人」と「小人」に違和感がある、というお話です。
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日本語の「大人」と「小人」の読み
年齢区分では「だいにん」と「しょうにん」
一般的な会話では「大人」の読み方は「おとな」ですが、施設等の年齢区分では
大人(だいにん)
小人(しょうにん)
が正解です。
中には、その間の「中人(ちゅうにん)」という表記もあります。
読みづらい言葉ですが、日本人にとっては なにも違和感は感じませんね。
その他、電車の切符などでは「小人(しょうにん)」ではなく、「小児(しょうに)」や「子ども」といった表現をすることもありますね。
ちなみに英語では、運賃(fare)の区分は
- adult fare
- child fare
のように表現します。
英語をカタカナにする傾向がありますが、さすがにこれはカタカナにすると誤解を招きそうです。
"adult"は単に「大人」の意味で、他意はありません。
物語では「小人」は「こびと」
物語では「小人さん」が登場することがあります。
有名な「ガリヴァー旅行記」では、「第一篇 リリパット国渡航記」に身長が6インチ(15.24 cm)ほどの「小人(こびと)」が登場します。
入場券売り場で「小人」という表示を見て、「小人さん」のことだと思う日本人はいないはずです。
「第二篇 ブロブディンナグ国渡航記」には、身長が60フィート(18.288m)という農夫が登場しますが、日本語では「巨人(きょじん)」ですね。
英語では、「ガリヴァー旅行記」は"Gulliver's Travels"で、「小人(こびと)」は"tiny people"で、「巨人(きょじん)」は"giants"という言葉が使われています。
また、「小人(こびと)」を表す単語、"dwarf"が使われることがあります。
中国語で”大人”や”小人”と書くと?
前置きが長くなりましたが、中国語でも"大人"や"小人"という言葉があります。
大人 [dà rén]
小人 [xiǎo rén]
"大人"には「おとな」の意味はありますが、このように並べて書くと特に、意味は「巨人(きょじん)」と「小人(こびと)」を連想します。
「ガリヴァー旅行記」は中国語で
《格列佛游记》
[gé liè fú yóu jì]
と書きます。
《第一卷: 利立浦特游记》
[dì yī juàn: lì lì pǔ tè yóu jì]
は、通称
《小人国游记》
[xiǎo rén guó yóu jì]
《第二卷: 布罗卜丁奈格游记》
[dì èr juǎn: bù luō bo dīng nài gé yóu jì]
は、通称
《大人国游记》
[dà rén] guó yóu jì]
とも呼びます。
※ 英語の音にあてる"谐音" [xié yīn]のため、外来語の表記が異なる場合もあります。
中国人が日本に来た時、「大人」と「小人」の表記をみると一瞬ぎょっとしてしまう可能性がありますが、実は別の理由もあります。
中国語で”小人”の別の意味
文脈にもよりますが、中国語で単に"小人"とだけ書くと「小人さん」とは限らず、
- 古代指地位低的人
[gǔ dài zhǐ d ìwèi dī de rén]
古代では地位の低い人を指す - 指人格卑鄙的人
[zhǐ rén gé bēi bǐ de rén]
卑怯な人格者を指す
の意味をもつ可能性があります。
これではさすがに「子ども」=「小人(しょうにん)」と結びつけるのには抵抗がありますね。
中国語で「大人(だいにん)」と「小人(しょうにん)」
では、中国語ではどのように表現するでしょうか?
一般的には「大人(だいにん)」と「小人(しょうにん)」はそれぞれ
成年人 [chéng nián rén]
小孩(子) [xiǎo hái (zi)]
と表現し、口語でもよく使われる表現です。
※ "小孩子"の"子"は省略可能です。
今回もお読みくださり、ありがとうございました。
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