簡単な古代のおもしろい漢字
突然ですがクイズです。
Q1. 画数が最も少ない漢字、つまり1画の漢字ですぐに思いつく漢字は漢数字の「一」ですね。
では、現代でも一般的な漢字で、もうひとつ1画の漢字がありますが、これはなんでしょうか?
乙 [おつ]
ではもう1問
Q2. 漢数字の「一」「二」「三」の次に続く漢字は?もちろん…
亖
ではなく、
四
ですね。
でも、"亖"は古代の漢字として"四"の意味として存在していた漢字です。
このように、今は使われていないけれど、古代に用いられていた漢字の数はとても多く、総数は一説には12万字とも言われていますが、「世界中の漢字の総数は?」という疑問への明確な答えはありません。
古代に使われた漢字(古字)を含めると相当な数となります。
現代では使用頻度が極端に低く、馴染みのない漢字を、中国語で"生僻字" [shēng pì zì]と呼んでいます。
今回は、このような古字("生僻字")の中から、画数の少ない漢字のいくつかをご紹介します。
表示をコピーできる漢字に絞っていますので、いつもの文章にちょっとしたアクセントとして取り入れてみるのも、おもしろいですね。
中国語の読みもあわせて掲載していきます。
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画数が1画の古代の漢字
丶
[zhǔ]
句点「、」ではなく、これも漢字です。
「一」と同じくらい簡単ですね。
「主」という漢字の異体字です。
丨
[gǔn]
アルファベットの「I」のようにも見えますが、れっきとした漢字です。
「上下に貫通している」という意味があります。
亅
[jué]
釣り針のような形状を表しています。
「フック」が1文字で表せるのですが、現代では使われていないのが残念です。(?)
丿
[piě]
現代の中国語では"撇" [piē]が使われます。
古代では「不要なものとして捨て去る」や「放っておく」という意味がありました。
現代では、部首のひとつに分類されています。
乀
[fú]
これは「丿」の逆の意味で、現代の中国語では"捺" [nà]が使われます。
「手で強く押す」「押さえる」といった意味があります。
乚
[yǐ] [háo]
現代では部首のひとつとして扱われています。
古代では"乙" [yǐ]と同じ意味の漢字でした。
また、長さを表す単位としても使われた記録があります。
この時の読みは[háo]とされています。
〇
[ling]
数字の「0」の意味です。
これは現代の日本語でも中国語でも、漢数字のひとつとして使われる場合がありますね。
画数が2画の古代の漢字
丄
[shàng]
この漢字は「上」を表しています。
象形文字として、最も明確な形のひとつだったとも言えます。
現代もこのままにしておいた方が、簡単でよかった気もします…
丅
[xià]
同じように「下」を表します。
刂
[dāo]
現代では「りっとう」という部首として扱われています。
甲骨文時代の文字で、基本的な意味は「刀」となります。
匚
[fāng]
甲骨文の初期に見られたこの漢字は、方形の入れ物を指していました。
現代では、漢字の部首「はこがまえ」となっています。
匸
[xì]
上記の「匚」と似ていて紛らわしいですが、別の漢字です。
この漢字は、物を隠す器のような形をしていて、「隠す」ことを指していました。
巜
[kuài]
括弧のような形ですが、田んぼの間の細い溝を表します。
現代の漢字では「浍」と同じ意味ですが、この漢字を知っている人もごく少数でしょう。
現代では部首として残る程度です。
巜巛
[kuài chuān]
上記の"巜"という漢字と3画の"巛" [chuān]という漢字をあわせた熟語が存在していました。
これは、細く水の流れる音や小川を指し、水の流れが柔らかい音を表しています。
こうして見ると、漢字なのかすら分からなくなりそうです…
画数が3画の古代の漢字
丌
[jī] [qí]
この形のとおり「脚つきの台」などの意味のある漢字で、この時の読み方は[jī]となります。
また、"其"の異体字の場合もあり、姓として使われる漢字でもあります。この時の読み方は[qí]となります。
屮
[chè] [cǎo]
絵文字の「手」として使われそうな漢字ですが、2つの意味があります。
[chè]と読むときは「草木が生えたばかりであること」、[cǎo]と読むときは「草」を意味します。
艹
[cǎo]
先ほどの"屮"を2つ並べた"艸"が原形です。
元々は草本植物の総称だったものが、「草」の意味となったといわれています。
現代では、漢字の部首「くさかんむり」として残っています。
亼
[jí]
この漢字には、「鳥が木に棲む」という意味があったとされ、古代には"集"という漢字に通ずるものとして使用されていました。
孒
[jué]
孑
[jié]
孓
[jué]
どれも"子"に似ていますが、少しずつ違います。
これら3つの漢字には、「蚊の幼虫」の意味があり、蚊の卵が水の中で孵化して、泳いでいる間に細長い体が屈伸している様子からできたと考えられています。
"孑"は姓としても見られる漢字です。
彐
[xuě] [jì]
[xuě]と読む場合は、"雪"が簡略化された漢字と認識されます。
[jì]と読む場合は、"彑"の異体字として「豚の頭」を指すといわれています。
いずれも、ごく一部の年配者を除いて、現代では使用されていません。
辶
[chuò]
現代では漢字の部首「しんにょう」として知られています。
古代のこの漢字の意味は「進んだり止まったり、足どりがためらう」様子を表して"辵"と同じとされています。
画数が4画の古代の漢字
最後に、4画の漢字を少しだけご紹介します。
亖
[sì]
最初のクイズにも登場しましたが、「四」と同じ意味です。
㠪
[jù]
「正」という字の間違いのようですが、現代の「巨」と同じとされています。
異体字として「𢀑」という表記も見られます。
灬
[huǒ] [biāo]
現代では漢字の部首「れっか」として扱われています。
古代では、「火」と同じ意味を持っていました。
いかがでしょうか?
画数が少なくても奥の深い漢字の世界。
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