この製品レビューは2022年4月の記事です。
2024年9月末まで、ほぼ毎日のように使い倒してきましたが、購入から2年半後、ついにバッテリーの寿命が来ました。
充電がいっぱいの状態で省電力モードでも駆動時間は1時間程度、朝に完全充電状態で電源を切って保管しても夕方には ほぼ完全に充電がなくなる状態になりました。
ACアダプタを繋げていれば使用できるのですが、タブレットとしての利用価値があまりないため、買い替えに至りました。買い換えた機種については、下の関連記事をどうぞ!
2024年9月現在、TECLAST(台电)はWindowsタブレットは販売していません。
今回は、激安!の俗にいう「中華タブレットPC」を買ってみましたので、忖度一切なしのレビュー記事です。
できるだけ専門用語を避けて、写真を多めにしてご紹介していきます。
また、関連する中国語とあわせてご紹介しますので、中国語学習にも役立ててくださいね。
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買って正解? - 先に結論から
現時点での結論では「買って大正解!」でした。
正直、激安なので心配しましたが…
大きな問題もなく、十分に値段以上の価値はあると思います。
※ 大手メーカーの高級機でも初期不良がゼロではないので、激安でもそのあたりの対応は気にして選択しました。
ただ、メインのパソコンとしては辛いので、あくまでサブのタブレットとしての使用方法として割り切って考えて、細かい部分にはあまり気にしない方にはすごくおススメです。
"2-in-1"とはありますが、"1.5-in-1"くらいの感覚でしょうか。
※ "1.5-in-1"は思い付きの言葉です…
今回は激安機のレビューですが、まだ一部の人が思う「中国製の安かろう悪かろう」の時代は完全に終わっていて、高機能の高級機もたくさんあります。
激安「中華タブレットPC」購入の動機
筆者はかなりWindows PCを使う頻度が高く、ブログの文章や画像編集だけでなく、場合によっては動画編集やソフトウェア開発のような重たい処理が必要なこともあります。ゲームはしませんが、高性能・大容量のパソコンが必須です。
デスクトップPCはDELL XPSを、ノートPCはマイクロソフト Surfaceを使ってきて、そろそろ最新機種に買い換えようかな…と調べ始めました。
最近の半導体不足でパソコンの値段がかなり上がっていることが分かり、その差額だけでもかなり大きいです。
その他、Androidを搭載したファーウェイ(华为)のスマホとNECのタブレットを使っていますが、長年使ったタブレットの調子が良くないので、いいタブレットがあればこちらを先に新しいものに変えて、パソコンとの使い分けを考え直してみようと思いました。
中国語メモ
- パソコン: 电脑 [diàn nǎo]
- デスクトップパソコン: 台式电脑 [tái shì diàn nǎo]
- タブレット: 平板电脑 [píng bǎn diàn nǎo]
- スマホ: 手机 [shǒu jī]
日常でのタブレットの使用環境
日頃、筆者は、タブレットでは家の中で動画や写真アルバムをみたり、ブラウザでインターネットを使って調べごとをしたりが中心です。
外に持ち出して使うこともありますが、インターネットを使う時はたいていスマホで十分で、タブレットには資料を保存して持ち歩きます。
時々、必要に応じて高性能ノートパソコンを持って出かけています。
タブレットやノートパソコンでインターネットが必要なときは、スマホのテザリングを使っています。
タブレットにもアプリも入れていますが、スマホではなく「タブレットでアプリが必要」という場面はほとんどありません。
気になる激安「中華タブレットPC」の性能と金額
今回購入したのは、TECLAST(台电)という中国のメーカーの"2-in-1"というタブレットにもなるしパソコンとしても使える「X16」という機種です。
画面
画面はフルHD (1920x1080)の11.6インチです。
10インチ以上は、タブレットとしては大きい方になります。
OS
Windows 10ですが、Windows 11への無償アップグレード対応です。
CPU/GPU
CPUと呼ばれる演算処理部分には、Intel社の2コアのCeleron N4020が使われています。このCPUの性能は低いですが、価格が安いのと省電力ということが売りですので、いくつも同時にアプリを起動して使うことがなければ普通に使用できます。
画像処理のためのGPUは、Intel社のHD Graphics 600なので、動画を見るくらいであれば普通に使用できます。
RAM
RAMという一時的な処理用のメモリは6GBなので、こちらも普通に使用できるレベルです。
この価格帯だと4GBが多い中、少しだけいい感じです。
Androidアプリについて
Windows 11は「Androidアプリも動かせる」という触れ込みですが、この性能では対象外になります。なので、Androidアプリが必須の方は、この機種は見送りになります。
※ 実際に登場した際には、動かせる可能性もゼロではないですが…
ストレージ
データを保存するSSDは128GBあるので、これも普通に使用できます。
足らない場合は、micro SDカードが使えます。
カメラ
正直、オマケ程度です。
ウェブ会議であれば使っても悪くないですが、スマホの方がずっと良いと思います。
これは高性能タブレットを除く、タブレット全般に言えることだと思いますが…
キーボード
キーボードは基本別売りです。標準価格は6,000円弱の設定です。
カバーにもなる専用のキーボードが用意されていますが、基本は日本語キーボードではありません。もちろん日本語も入力できますが、詳しくは後ほどご紹介します。
別売のペンもありますが、購入していないので不明です。
拡張端子類
良いところは最大512GBのmicro SDカードに対応しているところで、必要に応じて自分で追加できます。
最近は、micro SDカード非対応のハードウェアが多いですね。micro SDカードとの相性問題や、セキュリティ対策を考えると自然な流れですが、これはありがたいです。
また、USB 3.0の端子が2つあるのは珍しく、使い勝手がとても良いので気に入っています。
USB Type-Cに移行しつつあるので、必要であれば片方にアダプタをつけて両方同時に使えます。
※ 映像出力や充電などのType-C特有の機能は使えません。
Micro-HDMI端子がありますので、ケーブルさえ用意すれば有線で大画面に映し出せます。
価格
このような大画面タブレットとして考えると、十分に使える性能で金額は
33,900円
新機種も出回る予定があることからだと思いますが、6,000円前後の割引もあり、その他おまけ付きのキャンペーンも実施中です。
筆者が購入した時点では、キーボード無料キャンペーンがあって、5,500円の割引適用もありましたので、キーボード付きの総額で
28,400円
で購入することができました。
驚きの価格です!!
Microsoft Officeについて
この価格ですので、Word, Excel, PowerPointなどのMicrosoft Office製品は搭載されていません。インストールはされていますが、試用版となります。
マイクロソフトアカウントに登録すると、インターネットブラウザで使える「Office on the web」が無料で利用できますが、インターネット環境が必須です。
なので、インストールして使いたい場合は、別途購入が必要になります。
年間契約または月ぎめのMicrosoft 365を購入することで、複数台数に最新のMicrosoft Officeをインストールでき、OneDriveというクラウドのストレージサービスも1TBと大幅に増えるので、バックアップや他に所有しているPCやスマホとのデータ共有もやりやすくなるので便利かもしれません。
使い方に合わせて、検討してみてください。
以下、メーカー公式の情報です。
ところどころ日本語が怪しいですが、理解はできます。
以下、メーカー公式の情報です。
ところどころ日本語が怪しいですが、理解はできます。
TECLAST X16
- Windows タブレット 11.6インチ タブレット2in1
- タッチパネル:10点マルチタッチスクリーン
- 本体サイズ・重量:29.0 cm × 18.0 cm × 1.0 cm、約0.715 kg
- OS: Windows 10 HOME OS 【Windows 11 対応 】
- CPU: Intel Celeron N4020 (1.10 GHz~2.8GHz)
- GPU: Intel HD Graphics 600 , 統合グラフィックス
- ストレージ :内置6GB LPDDR4 +128GB SSD(デュアルチャンネル)
- サポートTFカードの容量拡張(最大512GB拡張)
- スクリーン:11.6インチ/ 1920×1080フルHD IPS / 4K 60fps 10bit ビデオハードデコーディング
- 后置カメラ解像度:5MP
- 前置カメラ解像度:2MP
- WIFI : サポート802.11a/b/g/n/ac、2.4GHz/5GHz
- 容量バッテリー:28500mWh
- 接続端口:USB 3.0*2、Micro-HDMI*1、Micro SD*1 、充電DC *1 、3.5mmイヤホンジャック*1
中国語メモ
- 画面サイズ: 屏幕尺寸 [píng mù chǐ cùn]
- インチ: 英寸 [yīng cùn]
- 画面解像度: 屏幕分辨率 [píng mù fēn biàn lǜ]
- OS(オペレーティングシステム): 操作系统 [cāo zuò xì tǒng]
- CPU: 处理器 [chǔ lǐ qì]
- RAM: 内存 [nèi cún]
- ストレージ: 存储 [cún chú]
- マイクロソフト: 微软 [wēi ruǎn]
- Windows 10 Home: Windows 10 家庭版 [jiā tíng bǎn]
これってマイクロソフト Surfaceのパクリ!?
この形を見たら「これってマイクロソフト Surfaceのパクリじゃないの!?」と思われる方も少なくないでしょう。
確かに、ぱっと見はとても似ていますし、筆者にも同じような感覚がありました。
が、よくよく考えると「パクリ」という表現は、ちょっと人聞きが悪い表現で、自分で書いておきながら反省すべき点です。
マイクロソフト社のミッション(使命)の中に
地球上のすべての個人とすべての組織が、より多くのことを達成できるようにする
マイクロソフトは、モバイル ファースト&クラウド ファーストの世界におけるプラットフォームとプロダクティビティのリーディング カンパニー
とあります。
マイクロソフト社は、これからのデバイスのあり方を作り上げる意味で、Surfaceシリーズを作り上げて、成功に導いた実績があります。(スマホの例など、成功ばかりではありませんが…)
マイクロソフト社自身がデバイスを作って、Windowsの活用方法を体現することで、新しいユーザー経験を広めていくことにも力を入れています。
もちろん本物と区別がつかないような偽物は論外ですが、パソコンメーカーがマイクロソフトの示した形を継承して、デバイスを提供することに対してはむしろ積極的な姿勢だと思います。
このTECLAST X16という機種はとにかく低価格で、高性能なSurface 1台分のお金があれば、5~10台くらい買えてしまう程の価格差です。
性能や用途、高級感を考えると別物と言って差し支えないくらいです。
写真で見る開封から本体とアクセサリーの詳細
前置きが長くなりましたが、レビュー記事らしく、開封から写真でざっと見ていきましょう。
内容物
ラベルには、中国語で"2-IN-1"を表す"二合一" [èr hé yī]の表記もあります。
この言葉は、パソコン以外にもいろいろな場面でよく出てくる表現で、"三合一"のようにも用いられます。
日本語を含む各国語の説明書がありますが、内容はほとんどありません。
読まずに開始できます。
本体はフィルムが2層になっていて、2層目が気泡もない奇麗な状態という幸運であれば、そのまま使えます。(幸運でした!)
ACアダプタ
ACアダプタは、各国のコンセントに合わせて3種類のプラグを取り替えることができます。コード長は約2mです。
できれば本体色に合わせて黒色で、もう少し柔らかい線材にして欲しいところもあります。また接続位置が本体の右上なのは少し邪魔で、使用中でも電源に接続していると前面の小さな赤いLEDが光ります。設計上難しかったのでしょうか…
でも、値段を考えるとこれは欲張りです。
通常はバッテリー駆動が前提なので、問題ではありません。
まだ使はじめたばかりで正確なことは言えませんが、バッテリーは普通に使って4~5時間は持ちそうです。
また、高性能なPCではないので、その分ACアダプタのサイズが小さくて軽いのは助かります。
大手メーカーでも、本体重量は軽くても、ACアダプタは異常に大きくて重いものがついてきて、ある意味「重量詐欺」ではないかと思うことも少なくありませんので、ここはとても良い点です。
このACアダプタは、12V 2.0A 24.0Wの3.5mmジャックなので、このような汎用品も利用可能です。
中国語メモ
- ACアダプタ: AC适配器 [shì pèi qì]
キーボード
中国語メモ
- 専用: 专用 [zhuān yòng]
- キーボード: 键盘 [jiàn pán]
専用キーボードは英文 (101/102)で、日本語キーボードではありません。
もちろん、日本語入力は可能です。
キーボードカバーを開いたり閉じたりすることで、自動でON/OFFできますが、若干のタイムラグが生じることはあります。
どうやら、完全に開いた時にキーボードを自動でオフにする設定はなさそうです。
外側の質感も布調で悪くはありませんが、3倍の価格のマイクロソフト Surfaceのキーボードと比べてはいけないと感じます。
日本語キーボード用のステッカーが入っていますが、Windowsのキーボード設定で「英文 (101/102)」キーボードを選択して、日本語入力されることをお勧めします。
どうしても慣れない方は、日本語の外付けキーボードを使うこともひとつの方法ですが、このX16は「基本的にタブレット」と思った方がいいです。
英語と中国語のキーボードはほぼ同じで、日本語のキーボードが特殊な部類です。
主な配列は同じですが、記号などの位置が微妙に違います。
特に、このブログにお越しくださる方は、中国語や英語に興味のある方が多いと思います。
言語を切り替える方にとっては、見た目もすっきりしますし、言語を切り替えても記号の位置が変わらないので、英文キーボードはとても使いやすいです。
個人的には、ちょっと貴重なキーボードがセットで手に入って嬉しいです。
打鍵感は悪くはないですが、やはり値段なりというプラスチックのペコペコ感があるのは否めません。
タッチパッドもついていますが、これはお世辞にも良いとは言えません。
使えないレベルではないですが、画面のタッチの反応は結構いいので、画面タッチ中心に使うことをお勧めします。
サイズ感
本体サイズに関しては、カタログどおりです。
販売サイトの写真は若干薄めに写っていますが、ここは正確にして欲しいところです。
本体重量は、記事を書く直前に量りました。
SDカードが入った状態で、本体のフィルムが貼ってあり、計量誤差を加味すると、カタログどおりです。
※ Windows 11への更新後ですが、重量には影響していません。(← 当たり前です!)
キーボードを取り付けても960gを切っています。
キックスタンド
キックスタンドは無段階調整で、普通に安定しています。
開く時は横にある隙間から開きますが、閉じるときは磁石でパチッと止まります。
ここもマイクロソフト Surfaceに似ていますが、質感を比べるのではなくて、普通に使えるので「よし」とする部分です。
Windows 10のセットアップ
電源を入れると、自動的にWindows 10のセットアップが開始します。
このあたりは通常のWindows 10と同じです。
念のため発送用のフィルムをつけたままセットアップを開始しました。
無事にWindows 10を起動できましたので、フィルムをはがして進めます。
画面は発色もよく、表示も普通に奇麗です。
タッチパネルの感度も良好です。
冷却ファンは存在していないようで、とにかく静かです。
スピーカーも特筆することはありませんが、普通に良いです。
この個体のせいかもしれませんが、スピーカーをミュートにしていても、音が流れる時に、一瞬だけポツッという音が聞こえ、わずかにノイズが出ているようです。
本体が静かな上に、静まり返った環境で確認していたからなので、普段使いで問題にはならないと思います。
ドライブサイズは128GBとなっていますが、Windows上での表示が114GBというのは単位換算によるものなので、各社とも共通です。
ここからいえるのは、大手メーカーによくある無駄なアプリがインストールされていて、容量が少なくなってしまっているようなことがありません。シンプルがいちばんです。
ブラウザのGoogle Chromeだけはインストールされています。
ただ、起動すると必ずメーカーサイトが表示されます。
他の方のレビューでも見かけましたが、Google Chromeが必要であれば、アンインストール後に再インストールするのが簡単です。
Windows 11へのアップグレード
Windows 11対応ということで、早速アップグレードしてみました。
念のためマイクロソフト社のサイトからPC正常性チェックツールをダウンロードして確認します。
問題なくWindows 11に移行できますので、マイクロソフト社のサイトのWindows 11 インストール アシスタントを使ってWindows 11にアップグレードします。
インストール開始後は自動的に進みますが、インストール完了までに4時間以上かかりましたので、時間に余裕がある時か、夜間に実施することをお勧めします。
Windows 11にも問題なくアップグレードできました。
写真では中国語の画面になっていますが、Windows 10が日本語環境であれば日本語環境のままで、いつでも切り替えることができます。
激安PCをおススメできる方・おススメできない方
今回の記事のまとめになります。
この激安PCをおススメできる方
- メインのPCは持っているけど、サブ機が欲しい方
- 気軽に持ち歩けるタブレットを希望される方
- 性能よりも価格重視の方
- 問題が起こっても自分で対処できる、または身近な人に相談できる方
※ メーカーのサポート自体は評価が高いですが、日本には実店舗はありません。
この激安PCをおススメできない方
- この1台に主にパソコンとしての使用方法を求める方
- 高性能もしくは高級感を求める方
- 細かい部分が気になる方
また、現時点では耐久性などは不明ですので、使い込んだ上で気づいた点があれば追記するか、別の記事にあげていきたいと思います。
今回もお読みくださり、ありがとうございました。
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