最近よく見かけるVETESA / DOBIOSとは? タブレット実機レビュー
Amazonをはじめ、Yahoo!ショッピングなど、最近よく見かけるパソコンのブランド - VETESAやDOBIOSは、どこのブランド?激安のPCだけど大丈夫?
ネットには不正確な情報が飛び交っているのを見かけますが、この中国語関連の記事を執筆する筆者が実際に購入してみた「ノートパソコン 2in1 タッチパネル タブレットモード ノートブックモード 超軽量 14インチ」のレビューもあわせて、そんな疑問に忖度なくお答えします。
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VETESA / DOBIOSは中国の江蘇省蘇州市の新星
VETESA / DOBIOSの企業
VETESAやDOBIOSは中国の江蘇省蘇州市を拠点とする「蘇州杜比奥斯国際貿易有限公司」という会社の登録商標で、日本では蘇和(そわ)株式会社(千葉県千葉市)が日本国内の展開を図っていて、公式サイトも存在します。
蘇和株式会社公式サイトより抜粋
- 会社名:蘇和株式会社
- 所在地:千葉県千葉市美浜区中瀬1-7-1ケミカルエンジニアリングセンタービル16F
- 代表者:周 堯
- 資本金:800万円
- 従業員:20名(2023年現在)
- 業務内容:パソコンその他周辺機器の小売業・卸売業
会社名に中国語で"杜比奥斯" [dù bǐ ào sī]つまり「DOBIOS」と入っていて、カタカナで表すならば「ドビオス」とするのが近い表現です。
中国語: 苏州杜比奥斯国际贸易有限公司
[sū zhōu dù bǐ ào sī guó jì mào yì yǒu xiàn gōng sī]
蘇州杜比奥斯国際貿易有限公司の設立は2021年11月10日で、VETESAの登録商標は2023年11月14日に申請されていますので、とても新しいブランドです。
"VETESA"もそのままカタカナ読みするなら「ベテサ(ヴェテサ)」となります。
VETESA / DOBIOSはPCメーカー?
VETESA / DOBIOSはPCのメーカーではありません。
蘇州杜比奥斯国際貿易有限公司を調べてみると、PCや3Dプリンタ材料をはじめとした電子機器から家庭用電化製品、メガネや服飾などの輸出・販売を主な業務としている会社です。
蘇州杜比奥斯国際貿易有限公司も従業員数50名未満・資本金20万元(日本円で約400万円)ということで、PCメーカーという規模ではないのは明らかです。
中国国内のPCメーカーから仕入れて自社ブランドとして展開していると考えるのが自然ですが、実際の製造会社の情報は得られませんでした。
結局VETESA / DOBIOSは大丈夫?
激安のPCを展開しているVETESA / DOBIOSブランドですが、「大丈夫?」という不安になることでしょう。
PCのメーカーであっても、いろいろな国の部品を使って製造していますし、有名メーカーでも中国での製造は一般的です。
実際に購入した筆者の考えるおススメできる点とそうでない点は、次のとおりです。
- とにかく安い
- 独自性のある製品がある
- 日本に拠点がある
- 発送が早い
- 技術サポートは期待薄
- 万一の不良品・故障対応は不明
- 将来の対応が不透明
- 製品寿命が不透明
店頭にはおいていないので不安があると思いますが、パソコンのことならある程度自分でできる方は、魅力的な製品を手に入れられると思います。
では、「ノートパソコン 2in1 タッチパネル タブレットモード ノートブックモード 超軽量 14インチ」をレビューしていきます。
VETESA / DOBIOS ノートパソコン 2in1 14インチをレビュー
筆者はYahoo!ショッピングで「ノートパソコン 2in1 タッチパネル タブレットモード ノートブックモード 超軽量 14インチ」を購入しました。
購入を決めた理由
購入を決めた理由は1つだけで
とにかく安い大画面のWindowsタブレットが欲しい
というものです。
筆者はサブとして気軽に持ち運べるタブレットがあり、以前に11.6インチの中華タブレットPCを購入しましたが、約2年半でバッテリーの寿命が来て、買い替えに至りました。
下の記事に、以前の激安中華タブレットPC購入当時の状況を書いていますが、メインのPCはMicrosoft Surface Proから変更し、現在はHP Spectre x360 14-euです。
11.6インチの中華タブレットPCも良かったのですが、縦画面にするとフルHD (1920x1080)でも横幅が少し狭く、解像度も高くて大きな画面が欲しくなりました。
また、2in1でも分離可能なタブレット式が希望でした。
現在のHP Spectreもとても良いのですが、折りたたんで縦画面にすると、画面の傾斜が気になっていたためです。
となるとMicrosoft Surface Proがいちばん近く高機能ですが、新品で20万円超えにはためらいがあって、中古はバッテリー状態がわからないので買う気になれず…と探していたところ
Surface Proの13インチを超える
14インチモニターのWindowsタブレットで約5.5万円がVETESA (DOBIOS)にあった
※ 筆者購入時 56,800円(税込・送料無料)
ことから、リスクは承知で購入してみました。
主な仕様は以下のとおりです。
- 型番: HL140P
- OS: Windows11 64 ビット
- プロセッサ: Intel Celeron N95
- メモリ(RAM): 16GB
- SSD: 512GB
- 光学ドライブ: 無し
- ディスプレイ: 14インチ (解像度 2240 x 1440)
- プロセッサ数: 4
- プロセッサの速度: 2.00GHz〜3.40GHz
- 有線LAN: なし
- 無線LAN: 対応
- バッテリー: バッテリー起動可能
- Bluetooth: 搭載
- インターフェイス: USB 3.0 x2, USB Type-C, mini-HDMI, MicroSD (TF)
- ソフトウェア: WPS Office
保証: 製品到着後、7日以内のご返品承ります。修理/交換保証: 製品到着より1年間有効(水濡れや落下など、お客様要因による不具合と判明した場合は保証対象外)
プロセッサ(CPU)が「Intel Celeron N95」で速くはありませんが、速度を求めているわけではないので十分です。
それにしても、約5.5万円のタブレットPCでこの仕様、一応キーボードまでついています。
OfficeソフトウェアはWPS Officeとのことでしたが、個人でMicrosoft 365に加入しているため、Microsoft Officeが使用できます。なので、この点は問題ありません。(と思っていましたが…)
ここからは、写真を多めに実機を見ていきましょう。
開封から内容確認
梱包
蘇和株式会社さんから日本国内の発送でした。
土曜日に注文して、翌日の日曜には発送されました。(すべての注文とは限りません。)
段ボールはSOWAのロゴと「ドライバー様へ」のメッセージ。この丁寧な文章には好感が持てます。

開けてみたら、VETESAのロゴの入った、なぜか「15.6インチ ラップトップノートパソコン」の箱が…ちょっと心配でしたが…

この箱の中にキーボード用と本体の箱が2つ、問題ありませんでした。
簡易的な日本語の説明書が付属しています。

ACアダプタは小型で、コードは約1.2mでした。
ペンはオプションなので、同梱していなくてOK

タブレット本体
こちらがタブレット本体
やっぱり14インチモニターは大きくていいですね。
重量はカタログ値で0.9kgと、持ち運びには便利です。


キーボード
キーボードは日本語ではありません。一般的な英字配列です。
このブログを繰り返し訪問してくださっている方は、中国語や英語にご興味のある方だと思いますので、むしろ利点といえます。

折り畳み式で、45度と75度の組み合わせによって、画面に傾斜がつきます。

磁石の力でタブレットをつけるとこんな感じ。

重量はカタログ値で約1.2kgと、重いのは理解していました。
重くて厚い分、打鍵感はまあまあ良いですが、タッチパッドは値段なりのものに思います。タッチパネル中心で考えるかマウスを使えば、クセのない配列でカーソルキーも大きく使えるキーボードです。
ただ、少しバランスが良くないので、膝が下がった状態で膝に乗せると後ろに倒れそう。
安定した場所に置くなら大丈夫です。
筆者としてはタブレット単体が欲しかったので問題はありませんが、タブレットスタンドと小型キーボード & マウスを持って出かけることにします。
「普通のノートパソコンでいいよ」という方にとっては、このキーボード重量と同じくらいのノートパソコンがあるので、そちらを選んだ方が良いようです。
重量を実測
実際に重さを量ってみました。
タブレット本体 962g
タブレット単体の重さは、ほぼカタログ値(0.9kg)どおりで962g

キーボード 1106g
キーボードの重さも、ほぼカタログ値(1.2kg)どおりで1106g

ACアダプター 105g
ACアダプターは105gと軽量
ケーブルは1.2mと短めですが、ACアダプターが軽いのは大きな利点です。
専用ジャックなので、USB Type-C充電(USB PD)はできません。

起動後にバッテリーの持続時間を見たところ、連続使用で3~4時間程度なので、この大きさのタブレットとしては標準的といえますが、外出が多い場合には持ち歩きが必須になります。
ここからは、実際に起動した画面をご紹介します。
無事にWindows 11を起動
タブレットPCを起動すると、すぐに日本語版のWindows 11が起動しました。

Intel Celeron N95というCPUですが、メモリ(RAM)が16GBもあるためか遅さは感じません。
ちなみに、SSDは512GBと大容量といえる大きさです。値段にしては十二分です。
既に設定済みの"User"というローカル管理者アカウントでパスワード設定もされていないため、セットアップなしで使えます。(念のため、インストール済みアプリやウイルスのチェックは実施しました。)
発色は液晶(LCD)画面としては良い方で、14インチモニターでも解像度が2240 x 1440あるため、粗さは気になりません。
筆者は青みがかったように見えるのが少し気になったので、インストール済みのIntelのアプリで調整しました。
この大きさなので冷却ファン搭載は普通です。時折ファンの音が大きくなるのも想定内です。
カメラもスピーカーの音質も至って普通、古いPCと比較したら良いと感じるでしょう。
なんとMicrosoft Officeが付属
驚いたのが、WPS Officeではなく、Microsoft Officeが付属、しかもMicrosoft Office Professional Plus 2019という一般ユーザー向けの最上位版です。
正直、なぜこの金額のPCに搭載できるのかは謎のままです。
画面を見る限り、正式にライセンスされています。

足りないセットアップが必要
使用してみて違和感があったのはフォントの見た目で、調べてみたら日本語版のWindows 11に標準で入っているはずの「メイリオ」「Meiryo UI」が入っていませんでした。
このため、別のPCからフォントをコピーしてインストールしました。
インストールされているWindowsはWindows 11 Proで、Windows 11 Homeではないのがこの点も驚きです。
バージョンは22H2ですが、エクスプローラーのタブが利用できなかったため、Windows Updateを繰り返し実行しました。

現時点では23H2まで更新して、Windowsを最新の状態にしました。
アプリをインストール
取り急ぎ、筆者にとっての必須アプリをインストールして、これから使用していきます。
下記のアプリはMicrosoft Storeからインストールできて安心です。
期待どおりの安くて大画面のWindowsタブレットで、気に入っています。
今のところ値段以上の価値を感じています。
使用していくうちに、気づいた点などがあればこの記事を更新していきます。





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