言いがちな"Sorry"の多用を解決してみよう
がんばって英語で話そうとしているのに、言葉が出てこない。
そんな経験は誰しもあると思います。
そんな時に、つい言ってしまうのが"Sorry"という単語。
「なんか今日も"Sorry"ばっかり言ってた…」と思ってしまう方、それに気づいたのは成長の一歩ですね。
今回は"Sorry"の多用を解決する方法を見ていきましょう!
気になる内容にすぐに移動
“Sorry”って言ってしまうのはなぜ?
Sorry ≠ すみません
はじめに筆者の考えですが、日本語には「すみません」という便利な言葉があります。
「すみません」は場面に応じていろいろな意味を持ちますが、実際は「すみません」にそのまま相当する言葉は、英語にはありません。
でも、この「すみません」の感覚で"Sorry"をつい使ってしまうのではないでしょうか?
「すみません」の代わりに"Sorry"を使うと英語として不自然ですが、つい言ってしまうことに罪悪感を持つ必要はありません。
"Sorry"を連発していると、英語に不慣れであることはすぐに分かります。
それだけで、相手には「一生懸命話そうとしている」という姿勢はわかるはずです。
むしろ、あなたの配慮して話そうということはわかってもらえると思います。
“Sorry”と言ってしまう場面
"Sorry"という時は、どのような場面でしょうか?
ありそうな場面をまとめてみました。いかがでしょうか?
- 自分の英語に自信がないとき
- 話しかけるとき
- 話を遮るとき
- 質問するとき
- 聞き返すとき
- 相手に迷惑をかけたかも…と思ったとき
- 感謝の場面
このような場面で使える英語をご紹介する前に、"Sorry"の意味について一緒に見てみましょう。(上記の英語表現をすぐ見たい方はこちらのリンクからどうぞ)
英語で”Sorry”を使う場面
英語の持つ本来の意味を知りたい場合は、英語辞典(英英辞典)がいちばんです。
その中でも、Oxford Learner's Dictionaryは的確かつ簡潔でおススメです。
“Sorry”の意味
"sorry"の項を抜粋してみました。(和訳は筆者による)
sorry adjective
Oxford Learner's Dictionary
- A1 [not before noun] feeling sad and ashamed about something that has been done
[名詞の前には置かない] 何かをしてしまったことに対して悲しみや恥ずかしさを感じていること。- A1 [not before noun] feeling sad and showing sympathy
[名詞の前には置かない] 悲しみを感じ、同情の気持ちを示していること。- A1 [not before noun] feeling disappointed about something and wishing you had done something different or had not done something
[名詞の前には置かない] 何かにがっかりしていて、違うことをすればよかった、あるいは何もしなければよかったと後悔していること。- [only before noun] very sad or bad, especially making you feel pity or disapproval
[名詞の前にのみ置く] 非常に悲しい、またはひどい状態で、哀れみや非難の気持ちを抱かせるようなもの。
「A1」の表記は、特によく用いられる表現です。
先ほどあげた場面とは「なんだか違うな…」と感づいたかもしれませんね。
"sorry"は「すみません」とは違って使う場面がかなり限定的です。
ここではそれぞれの文例は省略しましたが、興味があれば直接このページをご覧ください。
"I’m sorry"の意味
ではもうひとつ"I’m sorry"について見てみましょう。
これについても同じページに掲載されています。
I’m sorry
Oxford Learner's Dictionary
- A1 used when you are apologizing for something
何かについて謝罪するときに使う表現。- A1 used for disagreeing with somebody or politely saying ‘no’
誰かに反対の意見を述べるときや、丁寧に「いいえ」と言うときに使う表現。- A1 used for introducing bad news
悪い知らせを伝えるときに使う表現。
このような感じで、"sorry"を使う場面は何となく想像できたでしょうか?
場面ごとの”Sorry”の言い換え
最初に見た「"Sorry"と言ってしまう場面」のそれぞれについて、具体的な表現を見ていきましょう。
"Sorry"の理由や対象を明確にする
はじめに気をつけたいことは、"Sorry"だけでは何に対してかがわからない、ということです。
"Sorry"の後に理由や対象を続ける習慣をつけてみましょう。
以下に「よく言いがちな "Sorry"」に対して、「"Sorry"を使った英語らしい表現」もつけてみました。
「これも長すぎて覚えきれないよ!」という方は、まずは"Sorry."を"Excuse me."という言葉に変えて、いったん会話を自分の番にしてから次につなげる方法もあります。
自分の英語に自信がないとき
よく言いがちな"Sorry"
- Sorry, my English is bad.
英語が下手ですみません
"Sorry"を使った英語らしい表現
- Sorry, I’m still learning English.
すみません、まだ英語を勉強中です。 - Sorry, I'm not fluent in English.
すみません、英語が得意ではありません。
より自然な英語表現
- I’m still learning English, so please bear with me.
まだ英語を勉強中なので、ご容赦ください。
話しかけるとき
よく言いがちな"Sorry"
- Sorry.
すみません
"Sorry"を使った英語らしい表現
この場面では"Sorry"は不自然になってしまいます。
より自然な英語表現
- Excuse me.
ちょっと失礼します - Pardon me.
すみませんが
話を遮るとき
よく言いがちな"Sorry"
- Sorry to interrupt.
話の途中ですみません
"Sorry"を使った英語らしい表現
- Sorry to interrupt, but may I add something?
話の途中で申し訳ないですが、少し意見を言ってもいいですか?
より自然な英語表現
- May I jump in for a second?
少し口を挟んでもいいですか? - If I may add something...
もしよければ意見を言わせてください
質問するとき
よく言いがちな"Sorry"
- Sorry, can I ask...
すみません、質問してもいいですか?
"Sorry"を使った英語らしい表現
- Sorry to bother you, but may I ask something?
お邪魔してすみませんが、質問してもよろしいですか?
より自然な英語表現
- Excuse me, may I ask you something?
すみません、少し質問してもいいですか?
聞き返すとき
よく言いがちな"Sorry"
- Sorry?
すみません?(聞き取れなかった)
"Sorry"を使った英語らしい表現
- Sorry, I didn’t catch that.
すみません、聞き取れませんでした。
より自然な英語表現
- Could you repeat that?
もう一度言っていただけますか? - Pardon?
何とおっしゃいましたか?
相手に迷惑をかけたかも…と思ったとき
よく言いがちな"Sorry"
- Sorry.
すみません(迷惑だったかも)
"Sorry"を使った英語らしい表現
- Sorry if I disturbed you.
ご迷惑だったらすみません。
より自然な英語表現
- I hope I’m not disturbing you.
ご迷惑でなければいいのですが - Let me know if this is a bad time.
今お時間よろしいですか?
感謝の場面
よく言いがちな"Sorry"
- Sorry for bothering you.
ご迷惑をおかけしてすみません
"Sorry"を使った英語らしい表現
- Sorry to trouble you, and thank you.
ご迷惑をおかけしてすみません、ありがとうございます。
より自然な英語表現
- Thank you for your time.
お時間をいただきありがとうございます - I appreciate it.
感謝します
このような表現に置き換えることで、もっと英語らしい表現に変わります。
"Sorry"を多用してしまうのは、日本語の「すみません」をそのまま英語に持ち込んでしまうからではないでしょうか?
もうひとつ覚えておきたいのが、日本語の「すみません」にない英語の"sorry"の使い方です。
“I am sorry”の意外な(?)使い方
先ほど英語辞典を見たときに、"sorry"には「悲しみを感じ、同情の気持ちを示していること」という意味がありました。
これは日本語の「すみません」にはない意味ですね。
せっかくですので、この時の"I am sorry"の例を少し見てみましょう。
I'm sorry about your mother. I do hope she'll get well soon.
お母様のこと、心よりお見舞い申し上げます。一刻も早く回復されることを願っています。
I am sorry about the way the company treated you.
会社があなたにした仕打ちについて、お気の毒に思います。
このように、"Sorry"は謝る時だけでなく、深い気遣いを示す言葉でもあります。
"Sorry"の正しい使い方を知ることで、もっと伝わる英会話の助けになれば嬉しいです。






今回もお読みくださり、ありがとうございました。
役に立った・気に入ったらSNSやブログで共有していただけると嬉しいです!





