英語の"make sense"や"not make sense" - 日本語や中国語では?
英語で"make sense"という言い回しを使って
It makes sense.
It does not make sense.
という表現を聞くことがあります。
"It makes sense."の強調で、"It does make sense."という表現もあります。
これは「理にかなっている(いない)!」「筋が通っている(いない)!」に近い表現ですが、日本語や中国語では直接的な翻訳は難しいものです。
これらは、いろいろな場面で使うことのできる便利な言い回しです。
日本語の解説を交えながら、英語の解釈と中国語での表現を紹介します。
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英語の”sense”は日本語のセンスと同じ?
日本語の「センス」の意味は限定的!?
はじめに、英単語の意味から見てみましょう。
"sense"という単語は、日本語で「センスが良い」などで使われることが多いので、意味がかなり限定的に考えられてしまっているようです。
ただ、感知器という意味の「センサー」 (sensor)もカタカナで一般的であることから、もう理解が少し意味が広がるかもしれませんが、"sense"という単語の和訳を調べるだけでも、ざっとこれくらい出てきます。
- 器官による感覚、五感のいずれか
- 感覚、知覚、感触、感じ
- 官能、快楽感覚
- 理にかなった判断
- 鑑識力がある、認識力がある、分別ある、良識ある
- 知性、判断力
- 印象、予感
- 同意、一致した意見
- 話などの要点、要旨、趣旨
- 言葉が伝える意味、意義
Oxford Learner’s Dictionaryの定義
では、Oxford Learner's Dictionaryを見てみましょう。
"sense"は名詞としても動詞としても使われます。ここでは名詞としての簡潔な説明を取り上げます。
sense noun
sense (of something) an understanding about something; an ability to judge something
(なにか)のsenseは、「なにか」を理解すること。「なにか」を判断する能力
Oxford Learner's Dictionary (和訳は筆者による)
では、英熟語"make sense"として調べてみましょう。
3つほど関連する単語が掲載されていましたので、それぞれの和訳をつけました。
make sense
Oxford Learner's Dictionary (和訳は筆者による)
- be intelligible
分かりやすい、理解しやすい、理解できる、よく分かる、明瞭な- justifiable
正当と認められる、筋の通った、当たり前の、もっともな、弁明できる- practicable
実行できる、実際的な、使用できる、実用的な
英語のこのフレーズはいろいろな意味で使える反面、日本語にはそのままの訳がないのです。
中国語においても同様といえます。
英語の”make sense”の日本語は?
先ほどの例からみると、"It makes sense"は、このような意味になります。
理にかなっている
筋が通っている
実用的である
一方、"It does not make sense"は、このような意味になります。(基本的に否定の逆です。)
理にかなっていない
筋が通らない
(考え方に)無理がある
意義がない
最後の「意義がない」は、「意味がない」として、"It is meaningless"も使える表現でしょう。
英語の”make sense”の中国語は?
"It makes sense"に相当する「理にかなう」「筋が通る」といった言葉は、中国語の"道理"や"意义"という言葉で近い表現ができます。
日本語でも、諺で「無理が通れば道理が引っ込む」の表現もありますし、「意義がある」という表現も日常的ですね。
有道理 [yǒu dào lǐ]
理にかなっている
有意义 [yǒu yì yì]
意義がある
言之有理 [yán zhī yǒu lǐ]
言うことに理がある
逆に、"It does not make sense"はその否定で
这没什么道理 [zhè méi shén me dào lǐ]
これは何も道理がない
没道理 [méi dào lǐ]
道理がない
没有意义 [méi yǒu yì yì]
意義がない
と表現することができます。
"make sense"は、肯定・否定とも英語で広く使われる言葉ですが、中国語も日本語から考えると分かりやすい部分が多々ありますね。
今回もお読みくださり、ありがとうございました。
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