午前(AM)と午後(PM)の由来
日本でもよく使われている午前(AM)と午後(PM)ですが、その意味についてはあまり知られていません。
英語の略語として知られていますが、その起源はラテン語にあります。
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AMとPMの英語での表記方法
本題に入る前に、英語での表記方法を少し見てみましょう。
AMもPMもラテン語が由来の略語で、このような形式は英国を始まりとした英語圏で使われ始めました。
英語では、正しくは
a.m. / p.m.
という表記で、米国では
A.M. / P.M.
が正しい表記です。
ただ、一般的なメールなどの文章では、ピリオドが省略されることは珍しくありません。
AMとPMの由来はラテン語
さて、本題の意味ですが、ラテン語が語源で「正午前」と「正午後」という意味になります。
a.m. = ante meridiem (ラテン語)
= before midday (noon) (英語)
p.m. = post meridiem (ラテン語)
= after midday (noon) (英語)
さて、英語での意味には"midday"と"noon"を併記しました。
「正午」を意味する"noon"や、「午後」を意味する"afternoon"はよく知られている英語ですが、これは1日24時間を2つに分けた区切りになります。
「午前」を表す英語は"morning"ですが、1776年頃には"a.m."が"morning"(朝)を指すようになったといわれています。
この点をもう少し探ってみましょう。
英語の”noon”と”midnight”
英語の"noon"は「正午」、つまり昼の12時を意味します。
ちょうど真ん中なので、「午前」でも「午後」でもありません。
また、夜の12時は英語で"midnight"といいます。
"midnight"を「夜中」とするのは正しくなく、"midnight"もちょうど真ん中なので、「午後」でも「午前」でもありません。
英語で「深夜」を意味する言葉は
late night
という表現がありますし、夜の12時を過ぎるほど遅い場合には
after midnight
という表現があります。
英語の"noon"と"midnight"を考えてみると、日本語も気になるかもしれませんので、最後にこの部分について触れておきます。
日本語の「正午」と「正子」
日本語では昼の12時を
正午(しょうご)
といい、夜の12時(深夜0時)を
正子(しょうし)
といいます。
これはそれぞれ、古代より時刻を表すために十二支が用いられてきました。
明治時代には、昼の12時は「午(うま)の刻」の中間であることから「正午」と呼ばれるようになりました。
また、夜の12時(深夜0時)も同じように、「子(ね)の刻」の中間であることから「正子」と呼ばれています。(こちらはあまり馴染みがないですが…)
「十二支」の始まりについては、下記の記事で解説していますのでご覧ください。
英語の「月」や「曜日」などの記事も掲載しています。
今回もお読みくださり、ありがとうございました。
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