「鴨が河を渡る」「泳げない鴨が河を渡る」 - その心は?
鴨は普段、流れの緩やかな池や湖で、群れで暮らしています。
急流を上ることもあるようですが、水かきで流れに逆らうのは大変なことです。
中国語では、"鸭子过河"の後の言葉は
随大流
[suí dà liú]
となります。
漢字から想像がつくと思いますが、「大きな流れにしたがっていく」ことを指して
流れのままについていく
が「その心」となります。
積極的な良い意味ではありません。
一方、"旱鸭子过河"の後の言葉は
不知深浅
[bù zhī shēn qiǎn]
となります。
こちらも漢字から想像がつくと思いますが、「深いか浅いか知らない」が直接の意味となります。
"不知深浅"は中国語の"成语" [chéng yǔ](日本語で「成語(せいご)」)のひとつで、《水浒全传》(日本語で「水滸伝(すいこでん)」)に登場します。
転じて、形容詞としても使われるようになり、
ものごとの利害が理解できていない
が「その心」となります。
"旱鸭子"は泳げないのだから、河を渡ろうとしてもいいことや悪いこと(リスク)など知ることもできない、ということですね。
もしかすると、どちらのタイプの人も、思い当たる場合があるのではないでしょうか…
今回もお読みくださり、ありがとうございました。
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