中華圏のおやつ「小吃」の例と解説
中華圏の食文化で、"小吃"(シャオチー)って聞いたことがありますか?
これは中華圏の「おやつ」を指すのですが、現代の日本の「おやつ」とはちょっと違います。
今回は、中華圏のおやつ"小吃"をいくつかの写真とあわせて、解説していきます。
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小吃(シャオチー)ってなに?
中国語の”小吃”の意味
"小吃"という単語は、「小さい」と「吃(食べるの意味)」という漢字からできている熟語です。
この漢字から"小吃"は「おやつ」を意味していることが想像できますね。
中国語の発音では
小吃
- 中国拼音: [xiǎo chī]
- 台湾注音: [ㄒㄧㄠˇ ㄔ]
となり、これをあえてカタカナで表すと「シャオチー」が近くなります。
日本の「おやつ」と”小吃”の違い
日本の「おやつ」という言葉が生まれた江戸時代、「八つ時」(現在の午後2時~4時)に食べた間食(芋などの軽食)とは習慣が変わって、今の日本の「おやつ」はお菓子が中心です。
中華圏の"小吃"は、「お菓子」は含まれていません。
中国語で「お菓子」は
零食
- 中国拼音: [líng shí]
- 台湾注音: [ㄌㄧㄥˊ ㄕˊ]
といいます。あえてカタカナで表すなら「リンシー」です。
でも、"小吃"に甘いものが含まれていないかというと、そうでもありません。
「甘いもの」は中国語では
甜点(台湾などの繁体字: 甜點)
- 中国拼音: [tián diǎn]
- 台湾注音: [ㄊㄧㄢˊ ㄉㄧㄢˇ]
といいます。あえてカタカナで表すなら「ティエンディエン」です。
"小吃"にはケーキなどを含めたお菓子類は含まれていませんが、その種類はいろいろです。
日本語の「軽食」ともちょっと違います。
“小吃”とは?
では、何をもって"小吃"というのか、というと、このような特徴があります。
- 通常の食事とは異なる「軽食」
- 食事、というよりも簡単につまめるもの全般
- 特に台湾では、食べ歩きできるような食べもので、"小吃"を組み合わせて食事にすることもある
それでは、どのような"小吃"があるのか、具体的に写真とあわせて見ていきましょう。
いろいろな”小吃”
さてここからは、いろいろな"小吃"を写真とあわせて見ていきましょう。
まずはおなじみの点心系からご紹介します。
点心系
点心は"小吃"の代表格といっても過言ではないでしょう。
中国語では
- 中国普通話: 点心 [diǎn xīn]
- 台湾華語: 點心 [ㄉㄧㄢˇ ㄒㄧㄣ]
と言い、あえてカタカナで表すと「ディエンシン」という感じです。
ここでは中国語の発音の詳細は割愛しますが、「中国普通話」の「拼音(ピンイン)」とあわせて見てみてくださいね。
小籠包

点心の中でも、"小吃"の中でも代表格と言えるのが、この「小籠包(ショウロンポウ)」ですね。
肉汁がたっぷり詰まった小籠包は格別です。
※ 肉汁をこぼさないように食べましょう(笑)
具材は肉に限らず、魚介系や野菜系など、さまざまな味が楽しめます。
- 中国普通話: 小笼包 [xiǎo lóng bāo]
- 台湾華語: 小籠包 [ㄒㄧㄠˇ ㄌㄨㄥˊ ㄅㄠ]
焼き小籠包

日本では「焼き小籠包」という名前で知られていますが、小籠包そのものを焼いたものではありません。
上海や台湾などで愛されている、"小吃"の王道のひとつです。
- 中国普通話: 生煎包 [shēng jiān bāo]
- 台湾華語: 生煎包 [ㄕㄥ ㄐㄧㄢ ㄅㄠ]
焼売

焼売(シューマイ)も"小吃"の中でも代表格のひとつですね。
具材は肉、魚介系や野菜系など、さまざまな味が楽しめます。
日本の焼売はおかずとして食卓に並ぶことが多いですが、おかずとしてではなく単体で食べるものです。
上海など地域によっては、日本の市販の焼売よりはやや大きめです。
- 中国普通話: 烧卖 [shāo mài]
- 台湾華語: 燒賣 [ㄕㄠ ㄇㄞˋ]
肉系
続いて、肉系の"小吃"をご紹介していきます。
羊肉串などの串焼き

中国の東北地方など、北方では定番の串焼きです。(南方や台湾では多くはありません。)
クミンや唐辛子粉などの香辛料をたっぷりきかせた塩味で、激辛というほどではありません。
筆者は、中国の北京で食べた羊肉串の味が忘れられず虜になりました。日本で美味しい羊肉串を提供するお店はかなり少ないと感じています。
- 中国普通話: 羊肉串 [yáng ròu chuàn]
- 台湾華語: 羊肉串 [ㄧㄤˊ ㄖㄡˋ ㄔㄨㄢˋ]
串串香

麻辣湯(マーラータン)や火鍋の串で、「麻辣火鍋」の唐辛子や花椒が効いた、しびれる辛さのスープ(タレ)で煮込んだ味が主流です。
本場四川の麻辣は、日本の激辛と評される辛さを遥かに超えています。
具材は肉系に限らず、魚介系や野菜系などいろいろです。
小さな鍋で提供されて串を1本ずつ取り出して食べる場合や、味付後の串をお皿で提供する場合もあります。
- 中国普通話: 串串香 [chuàn chuàn xiāng]
- 台湾華語: 串串香 [ㄔㄨㄢˋ ㄔㄨㄢˋ ㄒㄧㄤ]
バーガー

ある本場中国料理店の日本語名は「中華ハンバーガー」と表示されていましたが、実際はハンバーグではなく、肉類と野菜をカリカリに焼いたパンで挟んだものです。
"肉夹馍"は陝西(せんせい)省の名物で、豚肉や羊肉をはさんだ料理で、ほんのり香るスパイスと醤油味が主流です。
- 中国普通話: 肉夹馍 [ròu jiá mó]
- 台湾華語: 肉夾饃 [ㄖㄡˋ ㄐㄧㄚˊ ㄇㄛˊ]
台湾などの"割包"は、白いふわふわの蒸しパンを使います。具を挟む前の蒸しパン単体を指す場合もあります。
- 中国普通話: 割包 [gē bāo]
- 台湾華語: 割包 [ㄍㄨㄚˋ ㄅㄠ]
※ "刈包" [yì bāo] [ㄧˋ ㄅㄠ]とも呼ばれます。
鶏排

日本でもおなじみの、台湾の屋台名物「鶏排(ジーパイ)」は肉類の最後を飾るにふさわしい存在です。
鶏むね一枚肉を切り開いて、醤油と酒、五香粉の香りがよいシンプルな味付けで、卵とタピオカ粉のサクサクの衣が特徴です。
その大きさから「大鶏排(ダージーパイ)」とも呼ばれますが、"小吃"の位置づけです。
- 中国普通話: 鸡排 [jī pái]
- 台湾華語: 雞排 [ㄐㄧ ㄆㄞˊ]
その他
その他にもいろいろありますが、"小吃"としてぜひご紹介したい2種類をあげてみます。
ネギ焼き

小麦粉のパイ生地にネギを混ぜて平たく焼いたサクサクの食感です。
軽い塩味がついていますが、醤油で作ったタレで食べたり、卵などの具材を挟んで食べたりします。
- 中国普通話: 葱抓饼 [cōng zhuā bǐng](手抓饼 [shǒu zhuā bǐng])
- 台湾華語: 蔥抓餅 [ㄘㄨㄥ ㄓㄨㄚ ㄅㄧㄥˇ](手抓餅 [ㄕㄡˇ ㄓㄨㄚ ㄅㄧㄥˇ])
大根餅

千切りにした大根を、米粉やタピオカ粉で固めて蒸し器で蒸し、鉄板で両面をカリッと焼いた料理です。醤油で作った甘辛いタレで食べるのが特徴です。
中国の華東や華南、香港、台湾で、作り方に違いがあります。
- 中国普通話: 萝卜糕 [luó bo gāo]
- 台湾華語: 蘿蔔糕 [ㄌㄨㄛˊ ㄅㄛ˙ ㄍㄠ]
甘味系
最後に、甘い"小吃"をいくつかご紹介します。
サツマイモボール

サツマイモで作った球形のドーナツ、といった表現がぴったりでしょうか。
外側はカリカリで、サツマイモの甘さとホクホク感に加えて、砂糖で甘さを増したしっかりと甘い"小吃"です。
- 中国普通話: 地瓜球 [dì guā qiú]
- 台湾華語: 地瓜球 [ㄉㄧˋ ㄍㄨㄚ ㄑㄧㄡˊ]
豆乳プリン
甘いシロップをかけた、豆腐よりもさらに柔らかな食感の豆乳プリンです。
台湾では小豆やタピオカ、芋団子(芋圓)などをのせて冷たく(または温かく)して食べる甘味として有名ですが、中国大陸(特に北方)ではラー油やザーサイをのせて塩気のある惣菜風で食べる地域差があるのも面白い特徴です。
- 中国普通話: 豆花 [dòu huā]
- 台湾華語: 豆花 [ㄉㄡˋ ㄏㄨㄚ]
八宝粥
もち米に、あずき、緑豆、ハスの実、リュウガン、ナツメなど、たくさんの種類の穀物や乾燥果実をじっくり煮込んだ栄養も豊富な、ほんのり甘いお粥です。地域によって材料は変わってきます。
現地では缶詰としても広く親しまれており、冷たいままでも温めても美味しく食べられます。
- 中国普通話: 八宝粥 [bā bǎo zhōu]
- 台湾華語: 八寶粥 [ㄅㄚ ㄅㄠˇ ㄓㄡ]
今回は、中国や台湾の街角で愛される代表的な"小吃"(シャオチー)を系統別に分類してご紹介しました。
皆さんが気になる"小吃"はありましたか?
日本の「おやつ」や「軽食」という言葉だけでは括りきれないほど、現地の小吃文化は奥深く、種類も豊富です。
同じ名前の料理でも、地域によって差があるのも興味深いですね。
中国語や台湾華語を学ぶ時、このような文化と合わせて知りたいという欲求を満たせるのは、大きな醍醐味です。
現地や日本の本場の中国料理店などで見かけたら、ぜひお試しください。






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