中国 北京の「牛タン餅」とは?
「牛タン餅」という不思議な名前の中国 北京の伝統的なおやつをいただきました。
中国語を日本の漢字で書くと「牛舌餅」になります。
黒竜江省・山西省や台湾にも同名のおやつがあります。
この「牛舌餅」は中国語で
牛舌饼 [niú shé bǐng]
と呼ばれます。
「牛舌餅」の名前の由来
ちょっと衝撃的な名前ですが、先に言ってしまうと
「牛タン」の理由は「形」から
ということで、形以外には牛タンとは無関係です。
ちなみに、中国語の漢字から「餅」とは書きましたが、日本の餅とも無関係で、中国語の"饼"は「平たい円形の粉製(主に小麦)の食品」です。(いわゆる「粉もの」)
各地の牛舌餅で各地の製法がありますが、北京伝統の牛舌餅は、小麦粉と麺粉を主体とした生地をこねては薄くのばして重ねていき、最後に餡を包んで牛タンの形にして、焼き上げます。
伝統的な方法は手間がかかるため、現代では珍しいものとなっています。
金鳳成祥の牛舌餅
今回、実食でご紹介するのは、金鳳成祥というメーカーは、創立は1990年代と老舗ではありませんが、ケーキ類も含めて幅広く甘味を製造・販売する、人気のブランドです。
金凤成祥 [jīn fèng chéng xiáng]
こちらが、牛舌餅です。
形は、言われてみれば「牛タン」かも…といったところ
長さは13cmほどで、幅は5cmほど。内容量は50g
本物の牛の舌は長さ50cm程で、重さ1.5kgもあるということなので、あくまで形の話ですが、お菓子としては大きい方で食べ応えがありそうです。
切ってみると、表面はホロホロの薄い生地で、十数層ほどになっています。
中の餡は、インゲンマメの一種が原料で、ウグイス色です。
甘さは控えめで、少し固めの餡が表面の生地との食感の変化を出しています。
この餡には、少し花椒(ファージャオ)が入っていて、最後にほんのりと花椒(ファージャオ)の香りが口の中に広がります。
しびれる辛さで有名な花椒(ファージャオ)ですが、辛さはまったくありません。
白芸豆 [bái yún dòu] = インゲンマメの一種
花椒 [huā jiāo]
大きさの割には食べやすく、あっという間に食べ終わってしまいました。
評判なのも納得の美味さです!
ごちそうさまでした!
今回もお読みくださり、ありがとうございました。
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